【レビュー・書評】大学院留学GREテスト学習法と解法テクニック:MBA留学する予定ではない人でもお勧めの英語学習書籍
- 著者:ザ・プリンストン・レビュー・オブ・ジャパン
- 出版社:アルク
- ページ数:315ページ
- ジャンル:アカデミック
- 対象レベル:中上級者
このページでは「大学院留学 GREテスト学習法と解法テクニック」のレビュー・実際に利用した書評・こんな人におすすめの書籍だよ、ということについて解説していきます。
目次
大学院入学のために必要な統一試験の戦略本
私が5年以上前から持っている本、「大学院留学 GREテスト学習法と解法テクニック」、というザ・プリンストン・レビュー・オブ・ジャパン著の書籍は、今でも英語学習のために役立ってくれています。
たまたま大学院留学の準備を終えた親戚がくれた本なのですが、本来はアメリカの大学院入学のためにアメリカ現地の学生でも留学生でも必要な統一試験であるGREのための解説や戦略本なのですが、日本人向けにできているので、全ての問題にはくまなく日本語訳と日本語での細かい解説が付いています。
全部で5章あるこの本は、GREの試験の説明で始まり、その後には「バーバル」といった英語の試験のあらゆる問題形式の説明や戦略テクニック、そして今度は数学である「クオンティテーティブ」の戦略テクニックの章もあり、最後の二章にはライティングとボキャブラリーについての章があります。
要するにアメリカの学術系大学院の進学に必要なこのGREといった、ETSという組織による統一試験のための日本人向け参考書です。
大学院留学 GREテスト学習法と解法テクニックの特徴
「日本人向け」にできているので無駄がなく、早く理解できる
やはりアメリカ現地の学生向きではなく日本人向けにできているこの参考書は、どの問題にもオリジナルの英語のものの下や横には完璧な日本語訳があり、日本語での詳しい解説があります。
辞書なしでもこの本に書いてあることを全て理解できるようになっているので無駄な時間を過ごさず勉強できます。
リーディングの部分もしっかりと日本語訳があるので、質問の答えを考えたりしないで英語を読んで日本語訳を読んでいるだけでも楽な英語の勉強になります。問題の解き方そのものに力を入れないで読むと例え参考書でもそれなりに面白い内容だったりします。
大学院留学を考えているわけではない人の英語学習にも
バーバルのセクションは英語の向上力に直接役立ちます。大学院留学を考えているわけではない人でも、アナロジーといった、単語と単語の関係を考えながら問題を解いて行くセクションでは英単語を自然と覚えて行くことになるので、英語の語彙が増えます。
また数学の部分は数学としては日本人にとって決して難しいものではなく、むしろ大学受験の数学よりも簡単なものです。
日本の高校生が数学で習った数学の単語を英語ではどう言うかを一気に学ぶことができるので、数学のための英語を手早く身に付けることができます。数学のための英語も社会人として時には必要になる場合があるので、あって無駄にはならない知識です。
本が先生になってくれるので一人でハイスピードで英語力向上
補助教材なしでもすらすら読んで行ける参考書なので、読んで理解するだけなら楽な本です。しかし記憶力が着いて行くかどうかが問題です。
理解するのには時間はかからなくても、当然出てくる英単語や表現などを覚えるためにはそれらを吸収するための時間と労力が必要です。
英語を自分のペースで伸ばしたいと思っている人が電車の中や何かの待ち時間、週末の自由時間にゆっくりと英語力を高度なレベルで伸ばして行きたいと思っている人の場合であっても、効率的にアカデミックな英語が身につきます。
私自身は今まで学んだことがなかった英単語を多く覚えることができましたし、学生時代の数学を思い出しながら同じ数学の専門用語を英語と日本語でそれぞれどう言うかなどの復習や学習をすることができて、頭のリフレッシュにもなりました。
大学院留学 GREテスト学習法と解法テクニックはこんな人が使うと効果的
- 英語を「英会話」以上のレベルで勉強したい人
- 大学院留学を考えている人
- 会社で英語の書類を読む機会が多い人
- 英語での高度な読み書きを必要とする人
- アカデミックな英語を身につけたい人
この本は決して簡単な「英会話」の本ではありません。そもそも会話などはどこにも出てきません。書き言葉中心の固い高度な英語が身に付く本です。
大学院留学を考えている人には必要不可欠な参考書でしょうし、そうでなくても、英語で学習するための「脳」を少しでも身に付けたい人などにはとてもお勧めな一冊です。
この一冊で長い期間時間をかけて色々な英単語や文章力、アメリカでは常識である知識などを身に付けることができます。
MBA留学を考えている人・この本を手に取ろうとしている人へ
英語教材ジプシーになっていませんか?
この本は非常に質が高く、やり抜けば英語ができる可能性があります。
しかし、あなたが今まで色々な書籍や教材を試してみて、英語が中々できるようにならず「この教材なら英語が身につくかなぁ」「MBA留学に必要な英語が身につくかなぁ」とこの本を手に取ろうとしているのであれば、ちょっと待ってください。
もしかしたら、あなたは英語教材ジプシーになっているかもしれません。英語教材ジプシーとは、英語の勉強が目的になっており、いろいろな英語勉強法や英語教材に目移りしてしまい、肝心の英語が身につかない人です。
英語ジプシーの人は、このまま何年勉強しても英語ができるようにはなりません。「英語の正しい勉強の仕方を知らない」または「英語学習方法に迷ってしまっている」状態になっているからです。
この状態を抜け出すためにはコーチング英会話スクールに行き「英語学習の専属コーチ」に頼ることが一番効果的です。
短期的には高額となりますが、このままダラダラと数年間身につかない英語を勉強するより、2ヶ月〜1年間でスパッと英語を身につけて、「MBA留学」という次のステージに早めに行くことを考えてみてはいかがでしょうか。